2023年12月11日2025年06月02日
【2026年最新】中小企業向け電子契約サービス7選! 無料・格安プランの賢い選び方
業務効率化やコスト削減を目指して電子契約の導入を検討する際、「まずは無料で試してみたい」「中小企業でも無料プランだけで運用できるのだろうか」と悩む担当者様は少なくありません。
結論から言うと、電子契約は無料プランであっても法的な効力は十分に認められます。しかし、実際の業務で使い始めると「毎月の送信件数が足りない」「社内の稟議フローに対応していない」といった壁にぶつかるケースが多いのが実情です。
そこで本記事では、無料プランの限界や注意点を整理したうえで、中小企業がスムーズかつリーズナブルに運用を始めるための「格安電子契約サービス」の選び方やおすすめサービスをわかりやすく解説します。自社に最適な導入アプローチを見つける参考にしてください。
この記事のポイント
- 無料プランでも法的な効力は同じ
個人事業主だけでなく法人でも利用可能だが、送信件数や社内承認機能に制限があります。 - 実務で使うなら「格安プラン」が現実的
送信頻度や利用人数を考慮すると、中小企業には月額コストを抑えた格安サービスの利用が現実的な場合があります。 - 相手方の利便性と社内ルールの整備が必須
取引先がアカウント登録不要で署名できるかを確認し、社内の承認フローや事前の案内を整えることが成功の鍵となります。
そもそも無料で電子契約サービスは利用できるの?
「電子契約は費用がかかるもの」というイメージを持つ方も多いですが、結論からいうと、多くのサービスには無料プランが用意されており、条件を満たせば中小企業でも0円のまま利用を続けることができます。
無料プランが提供されている理由は、まずは操作感を試してもらい、契約数や利用人数が増えたタイミングで有料プランへ移行してもらうという狙いがあるためです。無料だからといって信頼性が低いわけではなく、実績のあるサービスを試験導入できる貴重な機会といえます。
電子契約は無料プランでも法的に有効?
電子契約は「電子署名法」の要件を満たしていれば、紙の契約書に押印するのと同等の証拠力が認められます。この要件は契約する企業の規模とは関係がないため、無料プランであっても、要件を満たしたサービスを使う限りは有料プランと同様の法的効力を持ちます。
また、電子データでの保存を義務付ける「電子帳簿保存法」に対応した機能を備えるサービスも多く、無料プランでも適切に運用すれば法的に問題はありません。
無料プランは個人事業主だけでなく法人でも利用可能
「無料プランは個人事業主向け」というイメージを持たれがちですが、実際には多くのサービスで法人利用が制限されているわけではありません。利用規約上、「法人は使えない」とされていない限り、法人が無料プランを使うこと自体は問題なく、「まずは無料プランで試したい」という中小企業からの利用も一般的です。
ただし、無料プランは個人や少人数での利用、少数の契約を前提に設計されていることが多いため、送信件数や機能面で法人での利用に対応できるかどうかの確認が必要です。次の章で、実際に中小企業でも使える無料プランを具体的に見ていきましょう。
中小企業でも使える条件付き無料プラン3選
期間の制限なく無料で使い続けられる主なサービスを紹介します。いずれも月間の送信件数などに制限はありますが、まずは操作感を確かめたい、月に数件程度の契約で足りるという中小企業には検討の余地があります。
GMOサイン
国内トップクラスの導入実績を誇る電子契約サービスです。GMOサインのお試しフリープランは、期間の制限なく無料で使い続けることができます。1ユーザーまでの利用であれば、メール認証による契約印タイプの署名が月5件まで送信可能で、電子帳簿保存法に対応した基本機能も備わっています。ただし、送信件数・ユーザー数ともに制限があるため、まずは月数件程度の契約から試したい中小企業のお試し利用に向いています。
| 無料期間 | 永年無料 |
|---|---|
| 送信数 | 上限5件/月 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 1ユーザー |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり |
| タイムスタンプ | あり |
クラウドサイン
日本の電子契約市場でトップクラスのシェアを誇るサービスです。フリープランでも有料プランと同様に、「認定タイムスタンプ」がすべての契約に自動で付与されるのが大きなメリットです。ただし送信件数は月2件までと少なく、法的な証拠力の高さを確認する目的での試用に向いています。
| 無料期間 | 永年無料 |
|---|---|
| 送信数 | 上限2件/月 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 1ユーザー |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり |
| タイムスタンプ | あり |
freeeサイン
会計ソフトで有名なfreeeグループが提供するサービスです。無料プランでも「認定タイムスタンプ」が付与されるため、電子帳簿保存法の要件を満たした運用が可能です。最大の特徴はfreee会計との連携のしやすさで、契約から会計処理までを効率化できる点にあります。ただし送信件数は月1件までと少なく、複数の契約先がある企業にはやや不向きです。
| 無料期間 | 永年無料 |
|---|---|
| 送信数 | 上限1件/月 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 1ユーザー |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり |
| タイムスタンプ | あり |
ただし、無料プランだけでは中小企業の実務は回らないケースが多い
無料プランは個人事業主やごく少人数の事業者であれば十分に機能しますが、複数人が関わる組織での運用となると話は別です。中小企業が無料プランのまま運用しようとすると、次のような壁にぶつかりやすくなります。
送信件数の上限が業務量に追いつかない
無料プランの多くは、月の送信件数が1〜3件程度に制限されています。取引先が複数ある中小企業では、この件数はあっという間に上限に達してしまいます。件数を超えるたびに都度プランを見直す運用は現実的ではなく、結果的に紙の契約書と電子契約が混在したり、複数の電子契約の無料プランを利用する必要が出てしまい、かえって管理が煩雑になるケースも少なくありません。
承認ワークフロー(稟議・決裁)機能がない
個人事業主であれば契約の可否を自分一人で判断できますが、中小企業では上長の承認を経てから契約を締結するのが一般的です。無料プランにはこの承認ワークフロー機能が搭載されていないことが多く、契約前の確認をメールやチャットなど別の手段で行う必要が生じ、電子契約導入によって期待していたスピード向上のメリットが薄れてしまいます。
複数人・複数部署での利用ができない
無料プランはユーザー数が1名に制限されているサービスが多いため、営業部門と管理部門で別々に契約書を送りたい、複数の担当者が同じアカウントで契約状況を確認したい、といったニーズに対応できない場合があります。結果として特定の担当者一人に契約業務が集中し、その担当者が不在の際に業務が止まってしまうリスクもあります。
中小企業向けの格安プランを選ぶポイント
無料プランの制限を踏まえると、毎月一定の契約数がある中小企業が電子契約サービスを本格的に運用するには、月額数千円程度の格安プランを検討するのが現実的な選択肢になります。数あるプランの中から自社に合ったものを選ぶために、以下の3点を基準に比較することをおすすめします。
料金体系がシンプルであるか
電子契約サービスの料金は、月額固定費に加えて送信件数に応じた従量料金が発生するものが一般的です。送信件数が増えたときにどの程度費用が膨らむのか、あらかじめ試算しておかないと、想定以上のコストがかかってしまうことがあります。月額料金だけでなく、送信1件あたりの単価や、ユーザーを追加する際の費用まで含めて比較することが大切です。
セキュリティ・内部統制機能が十分か
中小企業では、契約書に社外秘の取引条件が含まれることも多く、情報漏えいや改ざんへの対策は欠かせません。誰がいつ契約書を作成・送信・確認したかを記録する操作ログや、部署・役職ごとに閲覧権限を分けるアクセス制御機能が備わっているかを確認しましょう。これらの機能は無料プランでは制限されていることが多いため、格安プランを選ぶ際の重要な比較ポイントになります。
相手方が「アカウント登録なし」で署名できるか
電子契約は自社だけでなく取引先にも使ってもらう必要があります。相手方にアカウント登録を求めるサービスは、心理的・作業的なハードルが高く、契約のスピードを損ないかねません。メールで届いたURLを開くだけで署名できる、登録不要のサービスを選ぶことで、取引先からの合意もスムーズに得やすくなります。
中小企業におすすめの格安電子契約サービス
月額1,000円〜数千円程度で、無料プランにはない承認ワークフローや複数ユーザー対応、外部システム連携といった機能を利用できる中小企業におすすめの格安の電子契約サービスを紹介します。
マネーフォワードクラウド契約
確定申告などでおなじみのマネーフォワードが提供するサービスです。ワンストップ契約管理サービス マネーフォワードクラウドに含まれる形で電子契約システムが利用でき、契約書の送信件数による制限がないのが最大の特徴です。会計・請求書・給与計算など、契約以外のバックオフィス業務もまとめて効率化できるため、複数のシステムを個別に契約するよりトータルコストを抑えやすいのも魅力です。中小企業での利用であれば、「スモールビジネスプラン」で1アカウントが基本料金内で利用できます。アカウントの追加が必要な場合は、上位の「ビジネスプラン」の契約が必要となります。
| 月額料金 | 4,928円(年額払いの場合) |
|---|---|
| 送信数 | 無制限 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 無制限 ※アカウントは1点まで |
| ユーザーの追加 | 追加不可(アカウント追加は上位のプランの契約が必要) |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり |
| タイムスタンプ | あり |
※表示価格は全て税込みです
クラウドコントラクト
複雑な高機能よりも、シンプルで使い勝手の良いものを安く利用したいという中小企業のニーズに特化したサービスです。最大の魅力は、1ヶ月あたり1,980円から使えるというリーズナブルな価格設定ながら、1通毎の送信費が発生しない点にあります。電子署名やタイムスタンプ、電子帳簿保存法に対応した保管機能など、必要な機能が揃っているため、余計な設定に悩まされることなくスムーズに導入できます。また、2週間の無料トライアル期間中に有料プランの全機能を制限なく試せるため、実際の使いやすさを納得いくまで確認してから運用を開始できる点も安心材料です。
| 月額料金 | 2,178円(年額払いの場合)~ |
|---|---|
| 送信数 | 上限10件/月 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 無制限(利用できるアカウントは1点まで) |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり |
| タイムスタンプ | あり |
※表示価格は全て税込みです
契約大臣
リーズナブルな価格設定と、使いやすさを重視したシンプルな設計が特徴のサービスです。利用数No.1のベーシックプランではユーザー数が無制限になり、部署を横断して複数の担当者が同じアカウントを使える点が、中小企業にとって大きなメリットです。全プランで認定タイムスタンプが標準搭載されているため、法的安心感を備えた契約が可能です。操作画面も直感的で、複雑な設定なしに契約書の作成から送信まで行えます。
| 月額料金 | 6,050円(年額払いの場合)~ |
|---|---|
| 送信数 | 上限50件/月 |
| 送信料 | 0円 |
| ユーザー数 | 無制限 |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名(立会人型) | あり(有料:220円/件) |
| タイムスタンプ | あり |
※表示価格は全て税込みです
ベクターサイン
送信件数に応じた明快な料金プランで、月30件程度の契約であればコストを抑えつつ運用できるサービスです。ユーザー数・文書保管数はどのプランでも無制限で、部署をまたいで複数人が利用できるのが強みです。月間コースだけでなく年間コースも用意されており、年払いにすると1通あたりの単価が下がります。また、他サービスで締結済みの文書もアップロードして一元管理できるため、複数のサービスを併用している企業の契約書管理の一本化にも役立ちます。
| 月額料金 | 6,600円 |
|---|---|
| 送信数 | 30通/月 |
| 送信料 | 月額料金に含む |
| ユーザー数 | 無制限 |
| 相手方のアカウント作成 | 不要 |
| 電子署名 | あり |
| タイムスタンプ | あり |
中小企業が電子契約サービスを利用する際の注意点
導入にあたっては、個人事業主とも共通する法的な制約に加えて、組織ならではの運用ルール作りが必要になります。
すべての契約書が電子化できるわけではない
2026年現在、デジタル化が進み、ほとんどの契約が電子化可能になっています。しかし、農地の賃貸借や事業用定期借地権など、法律で「公正証書」や「書面」が義務付けられている一部の契約は、依然として紙での締結が必要です。自社が扱う契約が電子化に対応しているか、導入前に必ず確認しましょう。
事前に取引先の承諾を得る
電子契約での契約締結は双方の合意が前提です。特に建設業など一部の業種では、書面に代わる電子化への「事前承諾」が法律で義務付けられています。法的な義務がない場合でも、突然デジタル署名を求めると取引先が困惑し、信頼関係に影響する恐れがあります。導入時には電子契約への移行を丁寧に案内し、相手側に費用やアカウント作成の手間が発生しないことを伝え、安心感を与えることが大切です。
社内の契約書管理規程・稟議フローの整備が必要
個人事業主であれば契約の可否をひとりで判断できますが、中小企業では既存の押印稟議のルールを電子契約のフローにどう置き換えるかを事前に整理しておく必要があります。「誰が承認者になるのか」「電子契約サービス上での承認をもって正式な決裁とみなすのか」といった点を社内規程として明文化しておかないと、導入後に部署ごとに運用がバラバラになり、契約書の管理が逆に煩雑になってしまうことがあります。情報システム部門や法務担当者を交えて、早い段階でルールを固めておくことをおすすめします。
よくあるご質問
Q.無料プランのままでも問題ないケースはありますか?
A. 月の契約件数が1〜2件程度で、契約の可否をひとりの担当者が完結して判断できる小規模な体制であれば、無料プランでも運用は可能です。ただし、契約数の増加や承認フローや複数人での利用が発生した時点で、格安プランへの移行を検討することをおすすめします。
Q.紙の契約書と電子契約は併用してもいいですか?
A. 問題ありません。すべての契約を一斉に電子化するのは難しいケースも多いため、まずは定型的な契約書から電子化を始め、電子化できないものは紙で行う、という併用運用が一般的です。ただし、電子契約で締結した書類はデータ保存、紙で締結した契約書は紙での保存が必要となるため、どちらの形式で締結したかが一目で分かるよう、契約書の管理方法を社内で統一しておくことが重要です。
Q.電子契約の導入にあたり、社内ではどのような準備が必要ですか?
A. サービスの選定と並行して、既存の押印稟議をどのように電子契約のフローへ置き換えるか、社内で認識を合わせておく必要があります。また、承認者を誰にするか、どの契約書から電子化を始めるかを決め、情報システム部門や法務担当者を交えてルールを整備し社内規定や電子署名管理規程として定めておくと、導入後の混乱を防げます。
Q.取引先が「紙の契約書がいい」と言った場合はどうすればいいですか?
A. 電子契約は双方の合意が前提のため、無理強いはできません。相手方にアカウント登録や費用の負担が発生しないこと、契約締結までのスピードが上がることなど、電子契約のメリットを丁寧に説明し、理解を得ることが大切です。それでも紙を希望される場合は、その契約だけ従来通り書面で対応する、という柔軟な運用が必要です。
Q.退職者・異動者が出た場合のアカウント管理はどうすればいいですか?
A. 多くのサービスでは管理者権限を持つアカウントからユーザーの追加・削除が可能です。人の出入りが発生するたびにアカウントを適切に整理できる体制を、社内の運用ルールとしてあらかじめ決めておくと安心です。
まずは自社の業務体制に合うプランから始めよう
中小企業が電子契約サービスを導入する際、無料プランは「操作感を試す」段階では有効ですが、送信件数の上限や承認ワークフローの不在、複数人での利用ができないといった制約から、実務を本格的に回すのは難しいのが実情です。
自社の契約業務の量や関わる人数を具体的にイメージした上で、料金体系のシンプルさ、セキュリティ・内部統制機能、取引先の使いやすさという3つの観点から格安プランを比較検討することが、失敗しないサービス選びにつながります。まずは無料プランで操作感を試しながら、自社に合った格安プランへの移行を視野に入れて検討を進めましょう。



