2023年12月11日2024年11月28日
印紙税の削減と業務の効率化で注目を集める電子契約。
日本国内でこの電子契約の導入に必要な電子契約サービス(電子契約システム)を提供する企業は既に25社以上に上り、選択肢が豊富な一方、実際に利用する際に自社に合ったサービスを選ぶハードルが高くなっています。
電子契約を選ぶ際に比較検討するポイントは様々ですが、個人事業主や中小企業の方を中心に重要視されるのが利用料金。
安全で法的効力がある実用的なサービスを選ぶことが大前提ですが、コストはより安く抑えて損はありません。
この記事では「安さ」を基準に、使いやすさといったその他のポイントも含めておすすめの電子契約サービスをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
電子契約の相場とは【月額1万円~が多い】
電子契約サービスの利用料は、システムの利用に発生する月額の基本料金に加えて契約書の送信毎に従量課金で料金が発生する仕組みが一般的です。
基本料金は各社で大きく異なっているため、相場を判断することが難しいですが、概ね10,000円以上であることが多いです。従量課金は1件220円(税込)が相場となっています。
また、サービスによってはプランごとに利用できる人数(=システムにログインできるアカウント数)が定められているため、この人数によってプランを選ぶ必要があります。
必要なアカウント数は、契約書の送信を担当する担当者の人数と(送信前に稟議を行うのであれば)稟議に参加する担当者の人数を合算して算出しましょう。
なお、一部のサービスではユーザー数や契約書の保管数に応じて料金が発生するなど、異なる料金形態をとっていますが、基本的には前述の仕組みだとお考えください。
【月額1万円以下】安く使える電子契約サービス4選
電子契約サービスのうち、月額10,000円以下で使用できる安いシステムを4つご紹介します。とにかく安く、かつ安全に使える電子契約をお探しの方はぜひご参考下さい。
1.freeeサイン【個人事業主向けプランが安い!月1,078円~】
対象プラン | 1月あたりの料金(税込) | 特徴 |
---|---|---|
スターター | 1,078円※1年契約の場合/文書保管なし |
・個人事業主向けプランが安い ・最安値のプランには文書保管機能がないため、自社で保存体制を整える必要あり |
スタンダード | 3,278円 ※1年契約の場合 | |
アドバンス | 5,478円※1年契約の場合 |
※2024年9月調査時点の情報となります
※個人事業主向けプラン詳細:https://www.freee.co.jp/sign/individual/pricing/
freeeサインは、個人事業主向けプランと法人向けプランがあり、今回は、個人事業主であれば安く使うことができる個人事業主向けプランをピックアップしています。 月10通迄の送信、ユーザー数は1~3名まで、文書保管などの締結以外の機能が不要な場合は、個人事業主向けプランで1月当たり1,078円〜の低価格で利用することが可能です。
個人事業主プランが適用されない規模の企業や、ユーザー数が4名以上、1月あたりの送信/締結数が10件以上、システム内での文書の保管を行いたい場合や、個人事業主向けプラン以外の機能やサポートを利用したい場合は、1月あたり6,578円(税込)~の法人向けプランがおすすめです。
2. クラウドコントラクト【業界最安値クラス!(月2,178円~)】
対象プラン | 1月あたりの料金(税込) | 特徴 |
---|---|---|
スタータープラン | 2,178円 ※1年契約の場合 |
・1送信毎の費用なし ※締結数のみの換算 ・電子署名追加料金なし ・タイムスタンプ追加費用なし |
ライトプラン | 4,378円※1年契約の場合 | |
スタンダードプラン | 8,228円※1年契約の場合 |
※2024年9月調査時点の情報となります
クラウドコントラクトは中小企業と個人事業主向けの電子契約サービスです。実用性がある電子契約サービスの中では、従量課金などの様々な料金を含めたトータルの利用料金で業界最安値となっています。
クラウドコントラクトは、シンプルで使いやすいシステムとなっており、いずれのプランでも機能の差がないため、1月あたりの締結数、使いたいアカウント数でプランを決めることができます。
また、1通あたりの送信費用・電子署名追加費用等のプラン料金以外の追加費用が少ないので、基本的にはプラン料金のみで安心して利用できます。
3ベクターサイン【月30件以内の契約がお得!(月5,500円~)】
対象プラン | 1月あたりの料金(税込) | 特徴 |
---|---|---|
ライトプラン | 5.500円 ※1年契約の場合 |
・月の送信件数がプラン毎に異なる ※ライト:30件 ※スタンダード:100件 ・送信数の超過は追加オプションで賄う |
スタンダードプラン | 11.000円 ※1年契約の場合 |
※2024年9月調査時点の情報となります
ベクターサインの電子契約では、文書作成から締結、保管までオンラインで完結することができます。
ユーザーの登録など、操作感は非常にシンプルとなっており、月30件以内の契約であれば、ユーザー数も無制限で月5.500円から利用することができます。また、保管数も無制限となっている点も魅力です。
送信件数の追加オプションも用意されているので、一時的に契約書の送信数が多くなる場合でも柔軟に対応することができます。
※ライトプラン送信件数追加20件:税込3,300円
※スタンダードプラン送信件数追加20件:税込1,100円~
4.CoffeeSign【低コストで簡単に使える!(月0円~)】
対象プラン | 1月あたりの料金(税込) | 特徴 |
---|---|---|
Freeプラン | 0円 ※月5送信まで |
・送信料 110円/件 |
Tallプラン | 4.400円 ※1年契約の場合 |
|
Grandeプラン | 8.800円 ※1年契約の場合 |
※2024年9月調査時点の情報となります
CoffeeSignには、月額0円のFreeプランが用意されており、月5通の送信までであれば、無料で使用することができます。
月5通以上の送信となる場合には、次のプランが月50件迄の送信が可能なTallプランが用意されており、月4,400円から利用することができます。
CoffeeSignは送信料が1件につき110円となっているので、送信数が50件となる場合には、プラン料金+送信料金で合計9,900円が利用費の合計となります。
0円から使えるので、まずは少数の契約で初め、契約が増えた際に、他プランに切り替えるといった使い方もできるサービスです。
月10件契約した場合の費用比較ランキング
安く利用できる電子契約サービスをピックアップし、月10件契約した場合の料金をランキング形式でご紹介します!
※料金を正しく比較するため、以下の条件に揃えて計算しています
▼比較条件
- 1ヶ月間で10件の契約締結を行うことを想定
- 電子署名とタイムスタンプの付与を含める
- ユーザー数は1名~各サービスの最低人数を適用
- 利用費は最安値額(年契約等)を適用
- 固定費以外の初期費用は含めない(別途記載)
1位:クラウドコントラクト【 月2,178円】
クラウドコントラクト | ||
---|---|---|
プラン名 | 1月あたりの利用費(税込) | 利用費以外の追加料金 |
スタータープラン | 2178円 ※1年契約の場合 |
送信料:0円 電子署名:0円 タイムスタンプ:0円 保管料金:0円 その他:10件を超えない場合追加料金なし |
月10件締結した場合の料金 | 2,178円 | |
※計算内容:スタータープラン利用費2,178円 のみ |
※2024年9月調査時点の情報となります
クラウドコントラクトは、個人事業主と中小企業に特化した、使いやすさを重視した設計とリーズナブルな料金が特徴の電子契約サービスです。
現在の電子契約サービスに多い、プラン料金以外の料金(送信費や電子署名追加料金、保管料金等)もないため、各プランの締結可能件数を超えない限り、プラン料金のみで利用することができます。
万が一各プランの締結可能数を超過した場合も、1件33円~110円の安価な料金設定となっているため、契約件数に波がある場合でも、リーズナブルに利用することができます。
2位:eformsign【月 2,420円】
eformsign | ||
---|---|---|
プラン名 | 1月あたりの利用費(税込) | 利用費以外の追加料金 |
チャージ型 | 110円/件 ※10件以下の場合は132円/件 |
送信料:0円 電子署名+タイムスタンプ:110円/件 保管料金:0円 完了文書への認定タイムスタンプ:50円/文書1件 SMS通知/認証:30円/通 対面窓口署名:50円/件 |
月10件締結した場合の料金 | 2,420円 | |
※計算内容:チャージ型プラン利用費132円×10+電子署名+タイムスタンプ110円×10件=2.420円 |
※2024年9月調査時点の情報となります
eformsignは、電子文書を簡単に作成・送信・管理ができ、場所や時間を問わず使える便利な電子契約サービスで、1件からチャージして利用することができます。
自社の契約件数に合わせて利用料金を柔軟に変更可能な点や、文書作成において効率化させる便利機能などが魅力です。
追加料金が様々設定されているので、料金の全体像を把握することが若干難しいのと、チャージ型プランは、月の契約件数が少ない場合には安価で利用することができますが、有契約件数が多い場合には、固定料金プランを利用する方がお得に利用できる可能性があります。
3位:DocuSign【月 3,100円】
DocuSign | ||
---|---|---|
プラン名 | 1月あたりの利用費(税込) | 利用費以外の追加料金 |
Standard | 3,100円 ※1年契約の場合 |
送信料:0円 電子署名:0円 タイムスタンプ:0円 保管料金:0円 |
月10件締結した場合の料金 | 3,100円 | |
※計算内容:Standardプラン利用費のみ 3,100円 |
※2024年9月調査時点の情報となります
DocuSignは、アメリカサンフランシスコのDocuSign社が供給する、日本語含め44言語に対応している電子契約サービスです。
個人向けのPersonalプランは、最低料金が低いため、安く始めるという点ではメリットとなりますが、個人でない場合や送信数が5件以上の場合は、他プランを利用する必要があります。
料金プランは1ユーザーごとの料金となっているので、個人以外の企業での導入に関しては、使用人数や月の送信数を明確にし、利用費を確認する必要があります。
4位:freeeサイン(3,278円)
freeeサイン | ||
---|---|---|
プラン名 | 1月あたりの利用費(税込) | 利用費以外の追加料金 |
個人事業主向け スタータープラン |
1.078円 ※1年契約の場合 |
送信料:0円 電子署名:220円 タイムスタンプ:0円 保管料金:文書保管ができない その他: |
月10件締結した場合の料金 | 3,278円 | |
※計算内容:スタータープラン利用費1,078円+電子署名220円×10件=3,278円 |
※2024年9月調査時点の情報となります
freeeサインは、契約締結だけではなく、契約業務を楽にする多彩な機能を備えた統合型法務サービスです。
個人事業主向けのプランは他社と比べても非常に安く、個人事業主であえれば、最低限の機能で安価に電子契約を導入することができます。
個人事業主以外の法人向けのプランは月5,980円~となっており、充実した機能が揃っています。
freeeサインの法人向けプランでは、プラン料金以外に、送信料、電子サイン料、電子署名料などの1通あたりの追加料金が設定されているため、利用するプランが、プラン料金のみで使えるのか、他に料金がかかるのかをしっかり確認する必要があります。
5位:契約大臣【4,220円】
契約大臣 | ||
---|---|---|
プラン名 | 1月あたりの利用費(税込) | 利用費以外の追加料金 |
スタータープラン | 2,020円 ※1年契約の場合 |
送信料:0円 電子署名:220円 タイムスタン:0円 保管料金:0円(締済みのみ) その他:オプション外サービス連携(API) |
月10件締結した場合の料金 | 4,220円 | |
※計算内容:スタータープラン利用費2.020円+電子署名220円×10件=4.220円 |
契約大臣は、基本料金が安く、シンプルで分かりやすい操作できるサービスです。
低価格ながら、電子署名・タイムスタンプなど法的安全性を担保する機能などが揃っているので安心して利用することができます。
電子サインは無料となっていますが、電子署名は1件当たり220円となっているので、スタータープランの上限である10件の締結を行い、電子署名を付与する場合は、実質4,220円が利用費となります。
無料で使える電子契約サービスはある?
電子契約サービスの中には料金が無料となっているものもあります。
一定期間は無料で電子契約サービスを試すことができるトライアル的なものから、契約数や利用する人数、法人の種別、オプション追加の有無などの条件により無料で使用することができるものがあります。
無料で使える電子契約サービスについては、以下で紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
まとめ:コスパ良く電子契約を導入するには
現在、電子契約サービスは安価なものから高価なものまで幅広く提供されています。
電子契約導入の目的が「紙の契約よりも費用を押さえたい」ということであれば、1月あたりの紙の契約でかかっているコストよりも安い費用の電子契約サービスを選ぶ、また、特に目的はなく「とりあえず電子契約を導入したい」という場合には、まずは大きく費用をかけず、無料~月2,000円前後の安価なサービスを導入する、等、「ある程度費用が掛かっても契約業務を改善したい」という場合には、予算内で求める機能があるサービスを選ぶ など、コスパ良く電子契約サービスを導入するには、電子契約導入の目的を明確にし、条件や予算に合ったサービスを選ぶことが重要です。
以下では、目的に応じたサービスをご紹介していますので、ぜひご参考下さい!
おすすめ電子契約3選
01操作が簡単で安い!クラウドコントラクト
中小企業や個人事業主向けの電子契約サービス。業界最安値クラスの導入しやすいお手頃価格と、操作が簡単ですぐに使いこなせるシンプルな機能が特徴です。
対象 | 月額料金 | プラン数 | お試し |
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個人 法人 |
2,178円~ | 3個 | 無料 |
02高機能な有名サービスクラウドサイン
業界内で高い知名度を持つサービス。大手企業のニーズに答える豊富な機能をそろえています。
対象 | 月額料金 | プラン数 | お試し |
---|---|---|---|
個人 法人 |
11,000円~ | 4個 | 無料 |
03カスタマイズ機能が豊富GMOサイン
オプション機能が豊富で、自社のニーズに合わせて機能をカスタマイズできるサービス。主に大企業向け。
対象 | 月額料金 | プラン数 | お試し |
---|---|---|---|
個人 法人 |
8,800円~ | 4個 | 無料 |