【電子契約サービスの選び方】注意すべきポイントをわかりやすく解説


電子契約とは、電子文書に電子署名をして取り交わす契約書となります。インターネット上でPDFファイルなどの契約書をアップロードして送信することで契約を締結できるため、印鑑の押印は不要です。業務効率化やコスト削減などのメリットからニーズが高まっています。

電子契約は非常に便利なシステムですが、その機能や料金は各社で大きく異なっており、適した企業の規模や業種も異なるため、サービス内容を精査し自社にあったサービスを選ぶことが重要となります。
この記事では自社のニーズに合ったサービスを選ぶために確認しておきたいポイントを解説しますので、電子契約サービスの内容を見極める際の参考にしていただければ幸いです。

電子契約システムは自作不可!電子契約サービスの利用がおすすめな理由

電子契約を行うためには、電子署名の運用などを検討する必要がありますが、自社でシステムを構築するのは費用と時間の面から現実的ではないため、電子契約サービス会社を利用するのがおすすめです。
この2つの理由を解説します。

なお、システムの自社開発に興味がない方は次の項目まで読み飛ばしてください。

認定事業者(認定局)を活用すると時間がかかり、クラウドサービスが利用できない。

日本には、電子署名による電子契約の仕組みを法的に担保する法律「電子署名法」があります。この電子署名及び認証業務に関する法律により認定された認定事業者に「電子文書が改善されていないこと」「本人であること」を証明してもらうことで、高い証拠力を得ることができます。

しかし、そのためには、契約書の甲(送信者)と乙(受信者)の両方が公的証明書(印鑑証明書、登記簿謄本など)を認証事業者に送らなければならず、2週間程度の時間がかかってしまいます。そのため、相手先が電子契約での取引を敬遠してしまう可能性がありえます。

また、電子署名の正当性を保証するサービスのみを提供しクラウドサービスの提供は行っていないため、電子文書の作成、署名、送受信、保管、管理などは、利用者それぞれが自社責任で行うことになります。

電子契約サービス会社なら証拠力が確保でき、クラウド上で各種サービスが受けられる。

電子署名は、認証事業者のみが提供するサービスではありません。電子契約サービス会社の電子契約サービスが提供する電子署名も利用することができます。この電子契約サービスが提供するサービスの仕組みは、会社によって異なり、それぞれ独自の高い技術を用いた仕組みにより、セキュリティの強化、高い証拠力を有しています。

認証事業者のように、多くの書類を提出したり手間がかかったりすることはなく、契約締結までもスピーディー。相手先に、アカウント取得や費用負担をお願いする必要もなく、気軽に電子契約を導入することができます。

電子契約サービスを選ぶ際のチェックポイント

電子契約サービス会社を利用することが決定したら、各社のサービスを比較!次にあげるチェックポイントを満たし、自社が理想とするサービスを提供してくれる会社を選びましょう。

1.費用対効果があっているか【金銭的コストと効率化効果】

電子契約にするもっとも大きなメリットは印紙税が不要であること。交わす契約書が多く、その金額が大きいほどかなりの経費節減につながります。また、契約作業に発生する手間が削減されることで人件費負担も減り、書類の郵送代もかからなくなります。

しかし、電子契約サービスを利用するためには、サービス提供会社との契約が必要です。会社により、またプランによってもその利用料は様々であるため、費用対効果は必ず検討が必要です(※無料プランを用意している会社もありますが、契約書の件数に制限があるため、それを超える場合は有料での契約が必要になります)。
基本的には毎月費用が発生するサブスクリプションのサービスであるため、これまで1年間で発生していた契約書の印紙税や郵送費用を計算し、トータル的に費用対効果が高くなるかどうかをしっかりと見極めることが大切です。

ただし、仮に印紙税や郵送費用が少ない場合であっても、契約書の作成や押印、送付にとられていた時間の削減まで考慮すると導入効果が高い場合があります。このような時間もコストとしてとらえ、単純な金額だけで比較しないようにご注意ください。

2.契約書の法的効力は担保されているか【証明&改ざん防止機能】

契約書の法的効力で重要となるのが、「いつ契約が締結されたか(=契約はいつから有効か)」「誰が契約を締結したか(=本人性)」「契約書が改ざんされていないか」の3点です。
これらを保証するため、電子契約サービスは「タイムスタンプ」「電子署名」「電子証明書」の3つの機能を備えています。

このうち、特に重要であるのがタイムスタンプと電子署名です。タイムスタンプは契約を締結した日時と非改ざん性(改ざんされていないこと)の証明を、電子署名は契約が契約相手本人によって締結されたことと、契約書が改ざんされていないことの証明を担います。
残り1つの電子証明書も契約が契約相手本人によって締結されたことを証明する機能ですが、利用料が非常に高額であることと、電子署名だけでも証明が可能であることから、必ずしも利用する必要はありません(大企業であればあったほうが良いですが、中小企業や個人事業主の方はまず不要でしょう)。

電子契約はタイムスタンプと電子署名の2つで契約書の法的効力を強力に担保しているため、これらが備わっているサービスを必ず選ぶようにしてください(※完全無料のサービスには付いていません)。

3.安全性は十分担保されているか【セキュリティ機能】

電子文書の情報漏えいや改ざんを防ぐためには安全性の確保が欠かせませんが、そのためのセキュリティ対策も各社それぞれ異なります。費用対効果を重視しすぎるあまりに、安全性が低いサービスを活用してしまうと、自社の信頼を失うだけでなく、会社の存続を脅かすほどの大きな損失につながってしまう危険性も…。

これまでにも、安全だと思われていたコンピューターシステムへの不正アクセスを原因とした情報漏えい事件が多数発生していますが、このような事態は絶対に避けなければなりません。そのため、各社のセキュリティ対策がどれくらい信頼できるものなのかをしっかりとチェックしたうえで選択しましょう。

ただし、本人認証といった大企業が導入するような高度なセキュリティ機能は自社に多大なコストがかかるだけでなく、契約相手(クライアント)にも導入費用が発生したり、ログインに時間がかかるなどして作業効率を下げてしまうこともあります。
用心は大切ですが、このような機能が個人事業主や中小企業に必要であるかは疑問でもありますので、自社のレベルにあったセキュリティ機能の選択が重要です。

4.自社の利用用途との適合性

電子契約サービス会社が提供するサービスは、電子契約が簡単に交わせるというだけではありません。各会社それぞれが、さまざまなサービスを提供しています。そのため、自社が利用しようとしている目的に合ったサービスがあるかどうかも大切です。

  • クラウド上で契約書の作成や管理、保管を行いたい。
  • とにかく簡単にすぐに契約を締結したい。
  • さまざまな言語で海外企業との契約をスムーズに行いたい。
  • パソコンだけでなく、スマホ、タブレットなどからも操作したい。
  • 既に使用しているシステムと連携させたい。

たとえば、このようなサービスがあるかどうか、契約する前に機能やサービスをチェックしてから選ぶことをおすすめします。

5.立会人型と当事者型のどちらか【コストとセキュリティの重要ポイント】

電子契約の当事者型と立会人型の違い

電子契約は「立会人型(立会型)」と「当事者型(従来型)」の2種類に区分されます。2つの大きな違いは電子署名を付与するのが誰なのかという点にあります。

「当事者型」はその名の通り、契約を行う当事者の電子署名を付与する形式です。A社とB社の二者間で契約を締結する場合、A社とB社それぞれの名義を付与することになります。
一方の「立会人型」は当事者の指示に基づき、当事者以外の第三者が署名を行う形式をとっています。A社とB社の二者間で契約を締結する場合、契約当事者であるA社とB社以外のC社(=電子契約サービスの提供企業)が、システム上で立会人(=仲介役)という形で電子署名とタイムスタンプを付与します。

「当事者型」は契約当事者双方が署名するため、本人認定も厳格に行われます。当事者として認定されるためには、法律の定めた一定の基準を満たす公的な認証局で電子証明書を発行しなければなりません。法的効力も強く、なりすまし防止に大きな効果を持つのが特徴です。
ただし、電子証明書の発行にはユーザー1名毎に発行費用が毎年発生するほか、発行手続きも最短で数週間の時間を要します。さらに契約当事者双方が同一システムを使用しなければならないなど、コストと手間が大きいです。
このような事情もあり、電子契約では当事者型のサービスは少数派となっています。

一方の「立会人型」では、電子証明書が不要となり当事者型よりリーズナブルに行えるメリットがあります。またスピーディに行えるのも特徴で、メールアドレスがあれば最短即日での導入が可能です。契約者それぞれの導入システムが異なっても問題ありません。
懸念としては「当事者型」より本人確認が簡素なため、契約書の送信相手のメールアドレスが第三者に使用されてしまうと、成りすましで契約を締結されてしまうリスクが挙げられます。

ただし、立会人型のサービスが持つこの懸念点はメールアドレスの管理を厳格に行うことで防止することができますし、立会人型に十分な法的効力が備わっていないわけでもありません(事実、電子契約サービスはこの立会人型のサービスが主流で、当事者型は少数派です)。
当事者型のサービスは自社だけでなく取引先の負担も重いため、中小企業やベンチャー・スタートアップ、個人事業主の方には、気軽に導入できる「立会人型」が適しています。

6.サービスの主要なターゲットはどこか?【自社への適正】

電子契約サービスには、幅広い規模の企業の利用を想定して作られたもののほかに、特定のターゲット(顧客層)に向けて作られたものが存在します。

例えば、業界で高い知名度を誇るクラウドサインは大企業から個人事業主まで幅広い層をターゲットとしているサービスであり、利用料は月額1万円以上+従量課金と高額です。
一方で、クラウドコントラクトという電子契約サービスは中小企業や個人事業主をメインターゲットにしており、これらのターゲット層にとって使いやすいシステムを月額4,000円程度~というリーズナブルな料金で提供しています。

このように、サービスによって想定している顧客層は異なり、料金や機能も異なっています。自社と想定している顧客層が合致するサービスを選ぶほうが機能面・効率化効果・コスト面のいずれでもより良い効果を得られるでしょう。

おすすめ電子契約サービス3選

【操作が簡単で安い】クラウドコントラクト

CloudContractのロゴ
対象 月額料金 無料お試し
個人
法人
4,378円~ あり

中小企業や個人事業主向けの電子契約サービス。業界最安値クラスの導入しやすいお手頃価格と、操作が簡単ですぐに使いこなせるシンプルな機能が特徴です。


【高機能な有名サービス】クラウドサイン

クラウドサインのロゴ
対象 月額料金 無料お試し
個人
法人
11,000円~ あり

業界内で高い知名度を持つサービス。大手企業のニーズに答える豊富な機能をそろえています。


【カスタマイズ機能が豊富】GMOサイン

GMOサインのロゴ
対象 月額料金 無料お試し
個人
法人
8,800円~ あり

オプション機能が豊富で、自社のニーズに合わせて機能をカスタマイズできるサービス。主に大企業向け。

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